References
Updated: 2026-05
1. このページについて
Runway の References(リファレンス入力)と Motion Brush を使って、テキストでは伝えにくい指示を画像/動画/ペイントで伝える方法を扱う。
2. なぜ References か
テキストプロンプトには限界がある:
- 「この色」「この質感」「この構図」を言葉で正確に伝えるのは難しい
- 「特定の人物の顔」を描写しても再現できない
- 「この動き方」を文字で書くと冗長になる
Runway は画像/動画リファレンスを 直接放り込んで これを補える。
3. リファレンスの種類
| 種類 | 入力 | 役割 |
|---|---|---|
| Image Reference | 画像 1〜数枚 | 構図・色・雰囲気の参考 |
| Style Reference | 画像 1枚 | スタイル(イラスト調・水彩風など)の指定 |
| Character Reference | 人物画像 | キャラクターの顔・服を一貫させる |
| Video Reference | 動画 | 動きの参考 |
| First / Last Frame | 画像 2枚 | 最初と最後のフレームを指定して間を補完 |
授業では Image Reference と Character Reference を中心に扱う。
4. Image Reference の使い方
4.1 基本フロー
- Generate 画面でリファレンスエリアに画像をドラッグ&ドロップ
- その画像が「雰囲気・色・構図」のヒントになる
- プロンプトには「動き」中心の指示を書く
例: 夕暮れの街の写真をリファレンスに入れて、プロンプトは:
A young woman walks through the street, casual outfit. Camera tracks her from behind.
雰囲気は画像、動きはプロンプト、で役割分担。
4.2 リファレンスの効きを調整
リファレンスには 影響度スライダー が付くモデルがある(Gen-4.5)。低くすると参考程度、高くすると忠実反映。
- 0〜30%: 雰囲気だけ拝借
- 50%: バランス
- 80〜100%: 構図までかなり忠実に
5. Character Reference
同じキャラを複数ショットで使うときの命綱。Act-Two や複数ショット制作で効く。
5.1 使い方
- キャラの顔・服がよく分かる画像を用意(正面、明るい光、無背景が理想)
- Character Reference エリアにアップロード
- 各ショットの生成でこの参照を有効化
- プロンプトでキャラの動きを指示
5.2 注意点
- 正面向き、無背景、明るい照明の画像が成功率が高い
- キャラの服や髪型が複雑だと一貫性が崩れやすい
- 横顔やアングル付きの参照画像は精度が落ちる
詳細は次の Character Consistency で扱う。
6. Video Reference
動きの参考にする。
例: 自分でスマホで撮った「歩く動画」をリファレンスに入れて、AI に「この動きで生成して」と指示。
Reference: 自分が歩いている動画
Prompt: A robot walks the same way through a futuristic city.「動きをコピー、見た目を変える」感覚で使える。Aleph と機能が重なる部分があり、用途に応じて使い分け(Aleph は次のページ群で扱う)。
7. First / Last Frame
「最初と最後」を画像で固定して、間を AI に補完させる手法。
ストーリーボードから動画化する時に強力:
- 開始フレームの画像を用意(例: ドアが閉じている)
- 終了フレームの画像を用意(例: ドアが開いて人が見える)
- Runway がその間の動きを生成
絵コンテのキーフレームをそのまま動画化できる。
8. Motion Brush
I2V で「画像のどこを動かすか」をペイントで指定する機能。Gen-4 系で使える。
8.1 基本フロー
- 入力画像をアップロード
- Motion Brush を起動
- ブラシで「動かしたい領域」を塗る
- その領域の動き方向を矢印で指定(または “still” で固定)
- 別領域に別の動きを割り当て可能
- プロンプトと組み合わせて生成
8.2 例
- 風景写真の 雲だけを左に動かす
- 人物写真の 髪だけが揺れる
- 街の写真で 車だけが手前に動く
「全体は静的、特定要素だけ動く」表現が可能。シネマグラフ風の演出に向く。
8.3 Motion Brush 2.0
2026年現在は Motion Brush 2.0 に進化しており、領域ごとの動きが独立して効く。1領域は動かし、別領域は固定する設定が安定して動作する。
9. リファレンスを組み合わせる
複数のリファレンスを同時に使える:
- Image Reference: 街の写真(雰囲気)
- Character Reference: キャラ画像(人物の見た目)
- Motion Brush: 雲だけ動く
「雰囲気は画像A、キャラは画像B、動きはペイント」で 多層的な制御 が可能。
ただし全部使うと AI が混乱することもあるので、最初は1〜2個から始めて効きを確認する。
10. References のクレジット消費
リファレンスを使ったから余分にクレジットが減る、ということは基本ない。生成モデルとクリップ長で決まる。
ただし Aleph や Act-Two はリファレンスベースの操作で、消費レートが別。次のページ群で扱う。
11. このあと
- Shot Planning — 絵コンテからショット設計へ
- Character Consistency — Act-Two でキャラを動かす
