Parameters
Updated: 2026-05
1. このページで学ぶこと
K-Sampler のパラメータ(ステップ、CFG、サンプラー、シード)を1つずつ動かして、結果の変わり方を体感する。前ページ(Minimum Workflow)で動かしたワークフローをそのまま使う。
ここでの目的は「正解の組合せを覚える」ではなく「どのパラメータが何に効くか」の感覚を掴むこと。
2. シード(seed)
同じプロンプト・同じパラメータでも、シードが違えば別の画像になる。逆に、シードが同じなら何度実行しても完全に同じ結果が出る。
2.1 やってみる
- K-Sampler の「生成後の制御」を
randomizeからfixedに変更 - シード欄に好きな数字を入れて実行
- もう一度実行 → 同じ画像が出る
- シードを別の数字に変えて実行 → 違う画像が出る
2.2 シードの使いどころ
- 再現性: 「あの時の画像」を再度生成したい → シードを記録しておけば再現できる
- 比較実験: パラメータを変えて結果を比べるとき、シードを固定しないと比較にならない
- バリエーション: 気に入ったプロンプトで色違いを探したいとき、シードだけ変える
授業中の比較実験では、必ずシードを固定する。
3. ステップ数(steps)
ノイズを何回に分けて削るか。
3.1 やってみる
シードを固定したまま、ステップ数だけを変えて実行する。
| ステップ数 | 結果 |
|---|---|
| 5 | ぼやけ・ざらつき・破綻が目立つ |
| 10 | 形は出るが粗い |
| 20 | 標準的な品質 |
| 30〜40 | より精細、ただし違いは20と比べて微妙なことも |
| 50以上 | コスパが悪化、特に通常モデルでは差が見えにくい |
3.2 例外: Turbo / LCM 系モデル
Z Image Turbo、SDXL Turbo、Flux schnell、SD Turbo などは「少ステップ前提」で設計されている。これらは 4〜8ステップで完成度が出る。多くしても結果はあまり改善されない。
4. CFG(Classifier-Free Guidance)
プロンプトへの忠実度。
4.1 やってみる
シード・ステップ数を固定して、CFG だけ変える。
| CFG | 結果 |
|---|---|
| 1 | ほぼ無条件、AI が自由に描く |
| 3 | ふわっとプロンプトを意識 |
| 7〜8 | 一般的な使用域 |
| 12 | プロンプトに過度に忠実、過彩度が出始める |
| 15以上 | アーティファクトが目立つ、破綻 |
4.2 モデルとの相性
- SD 1.5 系: CFG 7〜8 が標準
- Flux dev: CFG 1〜3 で動作するよう設計(高い CFG は壊れる)
- Turbo / LCM 系: CFG 1〜2 が推奨
ノードの推奨値はモデルによって変わるので、新しいモデルを使うときはモデルカード(モデル説明)を確認する。
5. サンプラー(sampler_name)
ノイズを削るアルゴリズム。
5.1 主要サンプラー
| サンプラー | 特徴 | 推奨用途 |
|---|---|---|
euler |
古典的・安定 | SD 1.5 で迷ったらこれ |
euler_a |
euler の変種、シードへの感度が高い | 多様性を出したいとき |
dpmpp_2m |
後発、高品質 | 中〜高品質を狙うとき |
dpmpp_2m_sde |
確率的バージョン、ステップ少なめでも高品質 | 短時間で良い結果 |
lcm |
LCM 系モデル専用 | LCM 系モデルを使うとき |
5.2 やってみる
シードを固定して、サンプラーだけを変える。同じプロンプトでもサンプラーで雰囲気が変わる(特に euler vs euler_a で顕著)。
6. スケジューラ(scheduler)
各ステップでどれくらいノイズを削るかの戦略。サンプラーとペアで動く。
| スケジューラ | 特徴 |
|---|---|
normal |
標準的、線形に近い |
karras |
後半をきめ細かく、品質寄り |
exponential |
序盤を速く |
simple |
シンプル、軽量 |
迷ったら normal。SD 1.5 で品質を上げたいときは karras。
7. 解像度の効果
「空の潜在画像」ノードの幅×高さ。
- 小さい(512×512): 高速、クレジット消費小、ただし細部の表現力は低い
- 中(768×768〜1024×1024): バランスがよい
- 大きい(1536×1536以上): 高品質だが計算量が爆発、クレジット消費も大
SD 1.5 は 512×512 で学習されているため、それ以外のサイズだと崩れやすい。SDXL や Flux は 1024×1024 が標準。学習時の解像度に近い値が安定。
8. 比較演習(授業向け)
クレジット節約のため、比較実験は SD 1.5(1枚あたり 0.3〜0.5 クレジット)で行う。
演習A: ステップ数の影響
- 同じプロンプト、同じシード、CFG 7、euler/normal
- ステップ数を 5 / 10 / 20 / 40 で4回実行
- 並べて比較し、どこから「ほぼ違いが見えなくなる」か体感
演習B: CFG の影響
- 同じプロンプト、同じシード、ステップ 20、euler/normal
- CFG を 1 / 3 / 7 / 12 / 20 で5回実行
- どこから過彩度・破綻が出るか観察
演習C: シードの多様性
- 同じプロンプト、ステップ 20、CFG 7、euler/normal
- シードを 4 つ変えて実行
- 同じプロンプトでもどれくらいバリエーションが出るか体感
演習D(任意): サンプラー比較
- 同じプロンプト、同じシード、ステップ 20、CFG 7
- euler / euler_a / dpmpp_2m / dpmpp_2m_sde で比較
授業時間の余裕に応じて演習A〜Cを必修、Dを発展課題に。
9. 結果の保存と整理
複数のパラメータで生成した画像を比較するときは、各画像のメタデータ(プロンプト、シード、ステップ、CFG)を覚えておく必要がある。
Comfy Cloud は生成画像のメタデータを画像ファイルに埋め込む。保存した PNG をそのままワークフロー画面にドラッグ&ドロップすると、その時のワークフロー全体が復元される。
ヒント: 気に入った結果が出たら、まず画像を保存(右クリック → 画像を保存)。あとから「これどうやって作ったんだっけ」を完璧に再現できる。
10. このあと
- img2img / inpaint — 既存画像を起点にする
- ControlNet — 構図・姿勢を別画像で指定
- LoRA — 画風や対象を絞り込む
