
1. いろいろなカメラスタンド
三脚、一脚、写真撮影用、動画撮影用、スライドレール、ジンバル等、多様な撮影方法を可能にするために、様々な形状、機能を持つカメラスタンドが存在する。用途に合わせて選択する。

2. Velbon EX-440 N
ここでは、南大沢キャンパス12-212教室で用意されているVelbon EX-440 Nを利用する。安価な部類に入る三脚ではあるが、一眼レフ程度の耐荷重を持ち、クイッククシューも実装されている。ビデオ撮影のカメラワークには不向きでカメラを固定した撮影に適している。

3. 袋から取り出す

4. 脚の伸ばし方
脚を開いて、スプレッダーをしっかり下げる。

ハンドルを持ち上げる。固い場合はハンドルを反時計回りに回す。

脚は太い方(上のレバー)から伸ばす。できるだけ安定させた状態で使うため。




中途半端な状態だと三脚が倒れて事故になることもあるので、レバーはしっかりと押し込む。

脚は3段階まで伸ばすことができる。

5. 水準器(水平器)
水準器の気泡が赤丸の真ん中になるように、脚の長さを微調整する。
三脚を水平に保つことで、パンしてもカメラの水平が維持される。
三脚を水平に保つことで、パンしてもカメラの水平が維持される。

6. エレベーター
エレベーターは3ヶ所を操作して高さ調整を行う。
下図のノブをゆるめる。

折りたたまれているクランクハンドルを持ち上げる。
エレベーターの調整が終わったときや袋に入れる場合は折りたたんで元に戻しておく。
エレベーターの調整が終わったときや袋に入れる場合は折りたたんで元に戻しておく。

雲台下のパイプを回してゆるめる。

下図のように、左手でパイプを持ち、右手でクランクハンドルでエレベーターの高さを調整しながら、パイプを締める。最後にノブで固定する2段階方式。調整が終わったら、クランクハンドルは折りたたんでおく。

7. 雲台
7.1 いろいろな雲台
雲台には、主なものとして3WAY雲台、自由雲台、ビデオ雲台が存在する。ビデオ雲台には、ボールレベラーやオイルフリュード雲台が搭載されており、なめらかなカメラワークを行うことができる(業務用Lebec三脚で説明)。

Velbon EX-440 Nの雲台は3WAY雲台に近いもので、カメラを固定した撮影に適している。カメラワーク(パン、ティルト)によるビデオ撮影には不向き。

7.2 パン
下図のダイヤルを回してゆるませる。

ハンドルを左右に動かすことで、パン方向へカメラを回すことができる。

カメラを固定して撮影する場合はダイヤルを締めておく。ゆるめたままだと自分の身体が当たって動いたり、カメラの重量によっては自重で徐々にずれる場合もあるのでダイヤルは締めて固定しておいた方がよい。
7.3 ティルト
ハンドルをゆるめる。

ティルト(頭の上下)方向に動かす。ハンドルを締めて固定。

7.4 縦位置撮影機能(サイドティルト)
カメラの縦位置、横位置を変更可能。

8. クイックシュー
8.1 クイックシューの取り外し方
右手でレバーを回して、レバーを押さえながら、左手でクイックシューを外す。

8.2 クイックシューの取り付け方(返却時必須)
返却する場合は、カメラからクイックシューを取り外して、三脚に取り付ける。忘れることが多いので注意。

9. 一眼カメラの場合
9.1 クイックシューのビデオボス
本三脚のクイックシューにはビデオボス(fixed camera stand bolt, anti-rotation pin)が実装されている。ビデオボスはビデオカメラの底面にある穴に差し込むことでパン動作を多様するビデオカメラがクイックシューとずれないようにするためのもの。写真用カメラには底面にビデオボス用の穴はないので、押し付けることで引っ込む仕様となっている。

9.2 カメラの持ち方
ボディ側は持ちにくいので、レンズをしっかり持つ。落ちたときの保険として可能な限り腕にネックストラップをまきつける。

9.3 カメラへクイックシューを取り付ける

ビデオボスはカメラ底面に押し付けて、インチネジをあわせて固定する。指だけで回せない場合はコイン等で回す。


9.4 カメラ+クイックシューを三脚へ取り付ける
レバーを開いて、クイックシューをスライドしてはめる。


最後までしっかり押し込むこと。中途半端な状態だとカメラが外れる場合がある。

10. スマートフォンの場合
10.1 スマートフォンホルダーにクイックシューを取り付ける

10.2 スマートフォンの取り付け

サイドティルトをあげた状態。

11. 撮影における注意点
11.1 ハンドルの締め確認
ティルトのハンドルの締め具合を確認する。一眼カメラは特にレンズ側が重いので、締め方があまいと徐々に前方に倒れる。カメラは精密機器なので、これだけで故障することや、最悪三脚が倒れてカメラが破損する。

11.2 カメラを三脚につけたまま離れない
風や通行人が当たることで倒れることはある。必ず誰かがカメラのそばにいる必要がある。離れる必要がある場合は、カメラを三脚はら外して机や邪魔にならない床の上に置く。一人の場合は持っていく。

12. 撮影準備手順
撮影の前段階として、カメラを三脚に取り付けた状態で構図を決めるのではなく、まず手持ちで構図を決めた上で三脚の位置、高さを調整する。カメラアシスタントがいる場合は、②〜④はカメラアシスタントうが行う。
①手持ちでカメラの構図を決める。
②そのカメラ位置に三脚の高さを調整する。
③カメラ(クイックシュー)を三脚に取り付ける。
④水準器で水平出し。
⑤パン棒でカメラの構図を合わせる。
⑥必要に応じて、三脚の高さ調整、水平出し、構図を微調整していく。
②そのカメラ位置に三脚の高さを調整する。
③カメラ(クイックシュー)を三脚に取り付ける。
④水準器で水平出し。
⑤パン棒でカメラの構図を合わせる。
⑥必要に応じて、三脚の高さ調整、水平出し、構図を微調整していく。