1. 今回の目標
いらすとやの素材を利用して、バッタがジャンプするアニメーショを制作する。下映像のバッタは厳密には本物のバッタのような飛び方ではないが、気持ち悪くならない程度の脚の動きとしている。
2. 素材の準備
2.1 背景画像
いらすとやの下記URLページから、土(砂漠)と草原(サバンナ)の画像をドラック&ドロップでダウンロードする。下記ページで一度画像をクリックしてから、大きく表示される画像をダウンロードする。元のページとは画像サイズが異なるので注意。800x450が正しい。
2.2 バッタ画像・静
いらすとやの下記URLページから、ショウリョウバッタのイラスト画像をドラック&ドロップでダウンロードする。下記ページで一度画像をクリックしてから、大きく表示される画像をダウンロードする。元のページとは画像サイズが異なるので注意。796x690が正しい。
2.3 バッタ画像・動
ショウリョウバッタのイラスト画像を元に、Photoshopを利用して、飛んでいる状態のバッタ画像を作成する。
3. プロジェクトの準備
3.1 フォルダ構成と素材の整理
ルートフォルダとしてgrasshopper_project(名称任意)を作成する。その中にAfter Effectsのプロジェクトファイルを保存する。下図では、grasshopper_****(日付).aepの名称。さらに、mediaフォルダを作成して、素材画像4つと効果音を準備する。
Full HD(1920 x 1080)のコンポジションを作成する。背景画像は800x450のため画質は低くなるが、ここでは広く普及している映像フォーマットに合わせる。
プリセットで「HD・1920x1080・29.97fps」を選択する。デュレーションは初期値の5秒のまま。
プロジェクトパネルに素材を全て読み込んでおく。
4. 背景画像の配置
草原画像(bg_chiheisen_green.jpg)をタイムラインにドラッグ&ドロップする。スケールを241%に拡大する。240%では縁が1pxボケた画像になるため241%としている。
土画像(bg_chiheisen_brown.jpg)も同様にタイムラインに配置して、241%拡大する。すぐには利用しないので非表示にしておく。
5. バッタ画像の配置
バッタ画像・静(bug_syouryou_batta.png)をコンポジションパネルにドラッグ&ドロップして、下図のような位置に配置する。スケールは70%に変更する。
バッタ画像・動(bug_syouryou_batta2.png)をコンポジションパネルにドラッグ&ドロップする。スケールは70%に変更する。
バッタ画像・動の不透明度を50%にして、バッタ画像・静とピクセル単位で合わせる。コンポジションパネルの表示をズームして、カーソルキーで目と口周辺を合わせていく。バッタ画像・動のレイヤーの表示/非表示を切り替えながら調整していく。
バッタ画像・静は非表示にして、バッタ画像・動の不透明度を100%に戻しておく。
6. ジャンプアニメーションの作成
バッタ画像・動のレイヤーの位置プロパティに対して、1秒00フレームと1秒20フレームのキーフレームを追加する。1秒20フレームでは下図のようにバッタ画像・動をSHIFTキーを押しながらドラッグして、水平移動させる。
続いて、1秒10フレームの位置プロパティのキーフレームを追加する。コンポジションパネルのバッタ画像・動をドラッグして少し上に移動する。
上映像のように、ジャンプ時と着地がの移動にカーブ(下図左)がかかっているので、ハンドルをドラッグして下図右のように調整する。
バッタ画像・静を表示させて、下図タイムラインのようにレイヤーの表示範囲を調整する。バッタ画像・静を1秒0フレームまで表示して、バッタ画像・動を1秒1フレームから表示させる。
タイムラインのバッタ画像・静(bug_syouryou_batta.png)レイヤーを複製(Cmd+D)して、1秒20フレームの時間位置のバッタ画像・動に重なるように横へ移動させる。
下図のように、バッタ画像・動を1秒19フレームまで表示して、バッタ画像・静を1秒20フレームから開始する。
7. ジャンプ効果音の追加
効果音(se_jump_006.wav)をタイムラインに追加する。オーディオレベルを-15db程度下げる。1秒2フレームの時間位置に移動する。バッタ画像・動の開始と合わせると音が先行しているように見えるので、1フレーム程度遅らせる。
オーディオレイヤーを選択した状態でLキーを押すことでオーディオレベルプロパティのみの表示。
Lを2回押すことで、ウェーブフォームのみを表示できる。
8. プリコンポーズ
2つの背景画像(草原、土)を除いたレイヤーを複数選択した上で右クリックする。表示されたメニューからプリコンポーズをクリックする。
下図の設定では何も変更せずにOKを押す。
もともとあったレイヤーが全て「プリコンポジション1」の中に移動して、「プリコンポジション1」レイヤーがタイムラインに追加されている。この状態で再生しても、同じアニメーションが再生される。
レイヤーもしくはプロジェクトパネルの「プリコンポジション1」をダブルクリックする。タイムラインでは「プリコンポジション1」が開いて、タブが追加される。コンポジションパネルでも「プリコンポジション1」の内容が表示される。
再生すると背景が黒(=透明)の状態で、先程のアニメーション同様に再生されることが確認できる。
9. マーカーの追加
「コンポ1」で編集する際にわかりやすくするために、1;00と1;20の時間位置にマーカーを追加する。
コンポ1のタイムラインを表示する。まだマーカーは反映されていないので、プリコンポジション1レイヤーを右クリックして、表示されるメニュー > マーカー > ソースからマーカーを更新をクリックする。
下図のようにマーカーが反映される。「1」はジャンプ前、「2」は着地の瞬間を意味する。
10. 複数ジャンプ
プリコンポジション1を複製して、レイヤーを横ドラッグしてタイミングをずらす。一部を重ねた状態で、位置プロパティの調整して、着地したバッタ画像・静とジャンプ前のバッタ画像・静を一致させる。
2つのバッタ画像・静を一致させた後は、レイヤーの重なりがなくなるようにレイヤーの長さを調整する。
再生して、ジャンプのつなぎ目や間を確認する。必要な場合は再調整する。
同様の作業を繰り返して、4回ジャンプするアニメーションを制作する。
11. 背景画像の変更(任意)
土画像(bg_chiheisen_brown.jpg)レイヤーを表示に切り替える。
プリコンポジション1を開いて、調整レイヤーを一番上に追加する。色相/彩度エフェクトで色相の統一にチェックを入れた状態で色調整を行う。元イラストがあまりコントラストがないので細かい色調整はできないが、簡単な操作で茶色のショウリョウバッタを作成することができる。
12. 書き出し
ファイルメニュー > 書き出し > Adobe Media Encoderキューに追加をクリックする。書き出し範囲はワークエリアが反映されるので注意。
必要に応じで、保存形式、プリセット、保存場所を指定してエンコードを行う。Media Encoderの使い方はここを参照。